亀田運輸
光莉の動画について警察から心当たりを効かれる凌介だが心当たりはない。過去、同じアドレスからメールが送られてきた記録もない。
阿久津が動画を他に漏らしたかと聞くと凌介は答えに詰まる。警察以外に橘一星にも送っていた。
プロキシマ
光莉の動画の分析を進める。位置情報などもつかめず、情報が少なすぎて苦戦するが、海江田が特技を発揮する。
海江田はかつてアイドルの住所を特定するなどしてネトスト神と呼ばれていた。
海江田により光莉の監禁場所の情報があぶり出される。
- 瞳に映りこんだ特徴的なアーチ窓
- かすかに聞こえる鳥の声
さらに光莉のスマホの居場所通知も真帆の流星群の写真も群馬から発信されていたことを前提に調査し、ある建物が特定される。
白い建物
凌介、橘、二宮の三人はプロキシマの調査で判明した建物へとやってくる。
凌介は真帆の流星群の写真に写っていた建物の一部と、目の前にある建物を照合し、真帆の写真もここで撮られたことを確信する。
建物は施錠もされておらず廃墟となっていた。
中に入り、二宮が護身用にと持ってきた殺虫スプレーや炊飯器を片手に一つ目の部屋に入る。
中は月あかりで照らされているものの、電気が通ってないためうす暗い。
壁にはムンクの叫ぶ人のような落書きがあり、その下には「死ニタイ」と書かれていた。
阿久津ら警察も到着し、すべての部屋をチェックするが、手掛かりになりそうなものは何もなかった。
夜が明け、阿久津らは警察よりも素早く建物を特定した橘を事情聴取、凌介にも動画の情報を漏らさないように念押しする。
「週刊誌なんか絶対にダメです。」
しかし凌介は納得しない。
真帆の写真、光莉の動画、犯人が一方的に送り付けてくる情報を元に調べるだけで、何もわかってない。
「何もしないでいられるわけないでしょ!」
阿久津と押し問答をしているうちに凌介の意識が薄れ、その場に倒れこんでしまう。
団地前
車の中で目を覚ます凌介。
「会社には連絡してあるんで今日は休んでください。」
と二宮が声をかけ、凌介は自宅へと戻る。
「相当参ってたね」
橘はそうつぶやくが、二宮から
「一星は?大丈夫?」
と気遣われると、
「大丈夫じゃない」
とふさぎ込んだ。
謎の建物
廊下を女性がタッパーを持って歩いている。
タッパーの中にはハンバーグが2つ。
途中、スマホが鳴るが、女性は出ない。
画面には『充さん』と表示されていた。
女性は廊下を曲がったところにある部屋に入る。
部屋のドア窓はカバー付きの観察窓のようになっており、格子付き。
部屋の中は壁も床も白いが、床はタイル張りになっていた。
部屋に入った女性は少し口角を上げてニヤリとし、四つん這いになって這いながらタッパーを運んだ。
運ぶ先には人影らしきものも。
至上の時
取材終わりで来店した河村に日野がアブサンドリップを入れつつ、凌介の話となる。⇒アブサンドリップ
日野
「薄毛治療しようと思ってたけどやめた。凌介のこと見てるとたいていの悩みなんてどうでもよくなってさ。」
亀田運輸
小峯が動画にロックがかけられているメールがあると凌介に尋ねる。
凌介がきょとんとしていると、すかさず二宮がフォローに入る。
「嫌がらせでエロ動画が送られてたのでロックしました。」
いつも助けてくれる二宮に凌介は礼を言うが、かなり憔悴している。
二宮
「光莉ちゃんは生きてるって分かった。」
「それだけでも大きな前進です。」
二宮はそう言い、凌介の頬に両手をあてがい、上に押し上げた。
凌介の口角が上がる。
二宮
「これからは無理にでも笑ってください。」
「笑う門には福来るです。」
凌介は涙を流した後、少しすっきりした表情になる。
しかし、二人のそのやり取りを盗撮している者がいた。
警察
捜査会議
- 光莉動画の撮影場所と思われる建物は3日前に捜索済みだった
- ルミノール反応も検出されなかったので別の場所で撮影された可能性が高い
- 光莉の生存は濃厚と思われる
- 背景の赤いものが血だとすると二人分の量を超えており、真帆と篤斗に関しては生存も厳しい可能性がある
捜査会議中に光莉動画の送信元が判明したと知らせが入る。
ネットカフェ
動画の送信元として阿久津らが駆けつけた先にいたのは、かつて光莉をストーカーしていた籾山だった。
亀田運輸前
会社から出た凌介の後を謎の男がつけていこうとすると、やはり凌介の後を追おうとしていたぷろびんや町山とぶつかる。
あんた誰?と聞くぷろびんに謎の男は
「なかむらみつる です。」
と答えて凌介の後を追っていった。
しばらくすると二宮が出てくる。
ぷろびんは、二宮が凌介の頬に手を当て励ましていた時の写真を見せ、「不倫してるのでは?」と投げかける。
二宮はもちろん否定。
しかし、ぷろびんは不倫しているものとしてぷろびんチャンネルで公開してしまう。
テレビ局
ワイドショーのコメンテーターである雫石は、プロデューサーに学生時代凌介と知り合いだったことを告げ、当時のエピソードや自分の見立てを番組内で紹介する。
- いい人だって言われてた
- 主体性がなくて周りに流されるタイプだから間違いなく不倫する
- 人の悩みを親身になって聞いているうちに相手が勘違いすることが結構あった
- 単純にモテる
ワイドショーを見ていた菱田朋子は厳しい表情になる。
また、茉莉奈といた林は上司からの電話に「やることはわかっています」と答える。
亀田運輸
不倫疑惑を受けて大勢の報道陣が集まる。
二宮は望月に送ってもらって朝は何とか報道陣の目をすり抜けることに成功する。
二宮は望月にアフロディーテのツイート内容をぶつけてみる。
二宮
「音楽とか聴く?」
「歌詞が"卑劣なLiar"とか、"待っててね僕のForeverLover"みたいな。」
しかし望月はわからないと答えて立ち去る。
二宮が事務所に行くと、会社の女子社員が休憩室で凌介と二宮のことで盛り上がっていた。
この日はバタコからも電話が入る。
バタコは二宮を「大丈夫?」と気遣ってみせるが、凌介のことは「最低」「死ねばいいのに」と悪態をつく。
警察
籾山は否定。
籾山がクラウドに保管していた写真を阿久津が一枚一枚見せていく。
おびえたような声をだしていた籾山だが、最後2枚、光莉、篤斗、真帆が映っている写真で籾山がにやけ始める。
亀田運輸
二宮、報道陣の前に姿を見せる。
不倫疑惑についての質問が飛び交う中、ぷろびんが前に出ていこうとして記者たちが将棋倒しになる。
二宮も倒れこむが凌介が現れて覆いかぶさるようにして守る。
凌介はその後、不倫疑惑を真っ向から否定し不倫疑惑写真についても説明。
二宮に下心があるのではないかと勘ぐる記者に、アンパンマンに下心があると思っているのか、善意のボランティアに下心があるのかと不倫疑惑報道のやり方に疑問を投げかけ、理解を求めるが、心労がたたって倒れる。
東央大学付属病院
病院に運ばれた凌介はストレス性の急性胃腸炎と軽い腕の捻挫と診断される。
医師の藤井敦史は凌介に
「結局あなたがやったの?」
「結局不倫なの?」
とぶしつけなことを言い、看護師の桜木るりに頭を小突かれる。
医師と入れ替わりでやってきた林は不倫疑惑について注意していれば防げたはずだと凌介を責め、このままだと工事ができなくなると示唆する。
警察(横浜北署)
「脅されたんです」
「写真のデータ、警察に流すって言われて」
「だから言われた通りデータ受け取ってメールしただけで・・・」
籾山が供述をしたため、阿久津と落合は籾山がいたネットカフェ近くのコンビニの監視カメラを入手、内容を確認する。
映像では、籾山が現れてしばらくすると黒いフードを被った160cm程度の小柄な女性らしき人物が現れ、籾山のいる方へと入っていく。
籾山の供述通りだった。
至上の時
橘が、フリマサイトで見つけた篤斗のモノらしき服を凌介に見せる。
篤斗のものと酷似しているが確証が持てないため、実際に買って確かめようとするが、購入ボタンを押した時には売約済みになってしまっていた。
出品者はkeiju1008。
少し前から男の子の服をたくさん売り出している。
凌介はそれを聞いて菱田朋子の可能性があると指摘する。
篤斗と同い年の清明の服がたくさんあるので、出品することでカモフラージュできると考えたのかもしれない、ゴミに出すと担当者に中までチェックされるから警戒したのかもしれない。
しかし、推測でしかない。
そこで、凌介は菱田の家で確かめることにする。
出品した服には下に絨毯とか、背景にカーテンとかが映りこんでいる。菱田の家に行けば、keiju1008が菱田かどうかがはっきりする。
菱田家
凌介はお礼と称したお菓子を持ち、まんまと中に上がり込むことに成功、絨毯やカーテンをチェックするが、フリマサイトのものとは違っていた。
菱田朋子は凌介の体を整えるといって凌介に施術をはじめ、不倫疑惑についても話題にする。
会話の中で、二宮という名前も確認し、山里という名前が偽名だったと悟った菱田は凌介の背中にカイロプラクティック銃を連射した。
そこへ清明が帰宅。
凌介を見た清明は表情が曇り、押し入れの方に視線を移す。
その様子をみた朋子は焦ったように凌介を帰すのだった。
焼き鳥屋
橘を始め、プロキシマのメンバーが訪れる。
橘が席に着くと、後ろの席から愚痴が聞こえてくる。
「あー、もうストレスしかねぇわ。」
そこにいたのは住愛ホームの林だった。
場所不明の夜道
阿久津と落合が猫おばさんに聞き込み。
コンビニの監視カメラ映像を見せ、ローファーの時の女性と似ているか確認する。
猫おばさん
「電話してた女もこんな感じだったわよねぇ。」
「私の5分の1くらいのもやしみたいな女よ。」
聞き取りを終え、「この女はどんな女なんだろう」と会話しながら帰る阿久津達に、猫おばさんは
「魔王の娘よ」
といって歌を歌い始める。
♪魔王の娘は坊やをつかんで連れてゆく♪
本木陽香の部屋
部屋にはフリマから届いた段ボールと、その中から取り出した服が置いてある。
服は橘が見つけた篤斗のものと思しき服。
本木陽香はフリマサイトの出品者keiju1008にメッセージを送る
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私は全て知ってる。
バラされたくなければ
商品情報を消せ、誘拐犯。
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焼き鳥屋
林と同僚の会話が続く。
「うちじゃ建てられませんっていうだけでなに戸惑ってんだよ。」
「あいつがしつけぇんだよ、クソ。」
「保険金で炎上したときにはうまくいったと思ったのによ」
保険金のことを警察に密告したのは林だった。
橘は聞き耳を立ててその会話を聞いている。
団地
帰ってきた凌介はポストのチラシをスルーしようとするが、ゴミ分別にうるさい池上に注意され、仕方なく部屋へと持ち帰る。
ちょっと前の篤斗の夏休みの宿題をみんなで頑張ったことを思い出しながらチラシを整理していると、その中に覚えのあるメッセージを見つける。
「それでも、探しますか?」
メッセージの横には、真帆と林ホテルのエレベーターらしきところから出てくる写真が印刷されていた。
凌介が茫然としていると、家のチャイムが鳴る。