「記憶」は、中井貴一さん主演のドラマです。
放送局はフジテレビNEXT。全12話。
元々は韓国ドラマだったそうで、韓国では「記憶～愛する人へ～」というタイトルで放送されていました。
『記憶』はフジテレビの動画配信サービスFODで視聴することできます。
ドラマのあらすじ
頭脳明晰でクール、裁判で勝つためなら手段を選ばずというやり手弁護士が若年性アルツハイマーになり、自分の生き方、家族とのかかわりなどに想いをはせつつ、自身も関係者である未解決事件の解決に挑んでいく、、、という話です。
頭脳が最も必要な職業の人の記憶力が病的に低下するわけですから、ギャップ効果というか、気になる設定ですよね。
韓国ドラマらしい、わかりやすい設定です。
アルツハイマーは少しずつ病気が表面化してきます。最初は本人も全く自覚症状がないわけですが、そのうち周りの人が「絶対におかしい」という印象を持つようになります。
このドラマの主人公、本庄英久も最初はただの物忘れ程度だったのが、やがてあり得ないような言動、行動を時折するようになります。
"時折"というのがミソで、たまたまその場に居合わせた人は気づきますが、そうでなければ全く気づきません。その時以外はふつうなんですから。
とここまで書いてなんですが、このドラマは決してアルツハイマーという病気が主体のドラマではありません。
ドラマ自体は未解決事件の解決に向けて動いていきます。
未解決事件というのは本庄英久の息子がかつて交通事故でひき逃げにあい、命を落とした事件のことで、犯人が逮捕されることなく時効となってしまった事件のことです。
主なキャストと相関
主人公。やり手弁護士だがアルツハイマーになり、少しずつ記憶力が低下していく。4人家族。
本庄遥香（優香）
英久の妻。遥香は二回目の結婚相手で英久には前妻がいる。
本庄和也（宮澤秀羽）
英久と遥香の長男。
本庄ひなた（落井美結子）
英久と遥香の長女
英久の前妻。英久との間に亮介という息子がいた。法科大学院准教授。
本庄亮介（正垣湊都）
英久と佳奈子の息子。15年前にひき逃げで亡くなる。
英久の下に配属された新人弁護士。司法試験主席の秀才。
英久が勤務する片桐法律事務所の事務員。英久の助手的な立場。
沢島充（モロ諸岡）
英久と旧知の仲である脳外科医。英久のアルツハイマーを見つける。
片桐啓介（石丸謙二郎）
片桐法律事務所所長。英久を見出して弁護士として育てた。
片桐直人（三浦貴大）
片桐啓介の息子。佳奈子が准教授をしている法科大学院で法律を学んでいる。
桜庭晃将（大鷹明良）
桜庭記念病院院長。片桐法律事務所と顧問契約を結んでいる。
桜庭孝行（丸山智己）
桜庭記念病院副院長。晃将の長男。
桜庭智弘（川野直輝）
桜庭記念病院外科医。晃将の次男。
三上克彦（大西武志）
刑事。15年前の亮介の事件を担当していた。
御厨航平（水橋研二）
15年前の殺人事件で収監されているが無実を訴えている。
桜庭美緒（西原亜紀）
桜庭孝行の妻。
見どころ
ストーリー面から言えば、弁護士として法律をベースにあの手この手で問題を解決していく英久の仕事っぷりが一つの見どころです。
依頼主の希望を叶えるためなら倫理的にどうかというような交渉やアプローチも厭わずやってのけるさまがしっかりと描かれています。
このあたりは主人公の英久の人となりを見ている人にも印象付けるために重要な部分ともいえるでしょう。
もう一つこのドラマを見て印象的だったのはやはり中井貴一さんの演技力ですね。
どっしりとした存在感。昔から存在感のある役者さんで主演ばかりしてましたが、年を重ねるごとにその存在感、重厚感に磨きがかかっている印象です。
特に今回の役どころはやり手弁護士。
知的で、クールで、品がある立ち振る舞い。
こういう役がばちっとはまる役者さんもそうそういないのではないでしょうか。
それだけに、アルツハイマーが進行していくという役どころはギャップもあって見ごたえがあります。