今回はコミックだと89巻の899話「最後の砦」になります。
ルフィを連れて脱出しようとするサンジはジェルマ66の援護によってサニー号に帰ってきます。
一方ビッグマムはウェディングケーキを追ってふんわり島に。ついにサンジが作ったケーキを食します。
それにしても食い患いの"ビッグマム"シャーロットリンリンは、日本むかし話の『三枚の札』に出てくるやまんばにそっくりです。
主な登場人物と挙動
ルフィ
基本的にサニー号で爆睡。
サンジ
父親ヴィンスモークジャッジからまたしても出来損ないと言われてしまう。
カポネベッジとシフォン
ふんわり島にケーキを置いてビッグマムを迎える
ビッグマムシャーロットリンリン
ついにサンジのケーキを食べる
名言・迷言・見どころ
カポネベッジ
「麦わらの野郎ども、これだけやって死にやがったら許さねぇぞ。」
あらすじ・ストーリー
ビッグマム海賊団の追撃をかわし、スカイウォーク(月歩)でサニー号へと何とかたどり着いたサンジ。
「これで全員そろったな」
サンジが命がけで連れ帰ったルフィはまだ爆睡している。
「無事でよかったぁ・・・」
「良かった、本当によかった・・・」
チョッパーやブルックが涙目でやってくる。
「こんなに傷だらけになって・・・」
ナミもしんみり。
「よーやった!ルフィ、サンジ!」
ジンベエも嬉しそうに声をかける。
「心配したよルフィー」
キャロットはルフィの耳を甘噛み。
それで目を覚ましたルフィは、カタクリとの勝負に勝ったことを告げ、また爆睡し始める。沸くメンバーたち。
しかし、ルフィもサンジも元気そうには見えるが全身傷だらけになっている。
チョッパーが早速手当をしようとするが、ちょっとの間にビッグマム海賊団のスムージーたちの艦隊に距離を詰められていた。
砲撃がサニー号のごく近くまで届いてくる。
「まだ逃げ切れたわけじゃない!手当は逃げながらよ!」
ーーーシーン転換ーーー
ナッツ等ピーナッツタウン。
食い患いで癇癪を起したビッグマムによって町はめちゃくちゃに破壊され、人々は戸惑っていた。
「安全なはずの四皇のナワバリに寿命を差し出し暮らしているのに・・・」
「女王自ら破壊するなんて・・・」
他の島でも同様に人々は戸惑い混乱していた。
ポリポリ島マメマメタウン。
「無理だ。あのシュトロイゼン様が何日もかけて作ったウェディングケーキをもう一度作るなんて!」
「たとえプリン様だろうとも数時間で再現できるはずがない」
カトラリー島テーブルタウン。
「ママが舌鼓を打つケーキなんて・・・」
「無理だ」
「脱出の準備をしよう」
アイス島シャーベットタウン。
「ママがここに来る前に早く脱出しよう」
一方、その"ビッグマム"リンリンはシフォンが治めるふんわり島に向かっていた。ベッジとシフォンがサンジの作ったケーキを運んできたためだ。
シフォン等の人々は大混乱。
「なぜこの街にケーキを運んできたんです!」
「逃げろー!」
ビッグマムが巨大な火の玉と化したプロメテウスに乗って迫ってくる。
「ウェディングケーキぃ・・・よこせーっ!!」
鬼の形相のビッグマムとプロメテウスは、港に泊めていたベッジの海賊船ノストラカステロ号も焼き尽くし沈めてしまう。
ベッジをはじめとした乗組員たちも呆然と眺めるしかない。
「仕方ねぇ、ここでお別れだ。。。俺達を何度も救ってくれたなぁ。感謝するぜ、ノストラカステロ号。」
いよいよ迫ってきたビッグマムから逃れるため、ベッジは退避指示を出す。
「さぁ、とっとと島から離れるぞ。おめぇら、城に入れ!」
ベッジの指示に続々と城へと入っていくクルーたち。しかし、シフォンはそれを拒否した。
「ペッツを預かってて。私は見届けるわ。ここは私の治める島。責任は私にある!」
ーーーシーン転換ーーー
ホールケーキアイランド・スイートシティ。
モンドールは作戦本部で状況確認に追われていた。
「ペロス兄ぃ!ママはどうなった!!?ベッジは?ケーキはっ!!?」
電伝虫の向こうで、ペロスが、傷のせいで息も絶え絶えになりながら状況を説明する。
「ママもベッジたちも見失っちゃいねぇ」
「現在、ふんわり島の海域だ。」
「シフォンとベッジがついにケーキを手放した。」
「あのケーキに猛毒が仕込まれててももう俺達には止められねぇ。」
ペロスが言うには3つの事態が想定されるという。
一つめは、ベッジたちによりウェディングケーキに猛毒が仕込まれており、それを食べたビッグマムが死んでしまう事態。
二つめは毒は効かないものの、ケーキがまずくてビッグマムがさらに狂乱し島を破壊し続ける事態。
三つめはケーキの毒は効かないし、ケーキもうまい。
ペロスによれば、最後の三つめの事態のみに希望が残されるという。
「この奇跡だけが俺たちが生き残れる道だ。覚悟を決めろ!」
「我々の運命はケーキの味にゆだねられた。」
ーーーシーン転換ーーー
ふんわり島。
「シフォン、何言ってんだ!?」
居残るというシフォンに訳を尋ねるベッジ。
「信じてるからこそよ。黒足の作ったあのケーキを。どこの誰に倣ったか知らないけど、黒足の調理の腕は総料理長をしのぐほどよ。ママの食い患いはきっとここで止まる!」
シフォンの想いを知ったベッジは、幹部のヴィトとゴッテイに逃走用の船を探すように指示し、シフォンとともに居残ることにする。
「麦わらへの義理は果たした。大事な船も死んだ。麦わらの野郎ども、これだけやって死にやがったら許さねぇぞ。」
ーーーシーン転換ーーー
カカオ島海岸。
スムージーたちからの集中砲火を浴びて右往左往していたサニー号に援軍が現れる。ジェルマのヴィンスモークジャッジの艦隊だ。
艦隊は盾となるように動き、サニー号が逃げていく。
しかし、ジャッジはルフィがサンジをそこまでして連れ戻す理由がわからなかった。
「なぜだ!麦わらのルフィ!そいつを一人取り戻すために四皇ビッグマムのナワバリに入り、命をかけたのか!?」
「サンジはジェルマの失敗作だ!皮膚は盾にならず、飯炊きに従事し、王家のプライドもない!つまらぬ情に流され弱者のために命を危険にさらすような脆弱な精神!」
しかし、ルフィにはこの言葉が響かなかった。なぜなら、それらはルフィからしてみたらすべてサンジの長所だったからだ。
「じゃあな!援護ありがとう!」
ルフィは礼を言うだけでジャッジの問いに答えることなく、サニー号はジャッジの船の横を通り過ぎて行った。
「びっくりした!なんであいつお前のいいとこ全部言ったんだ?」
ルフィのおとぼけぶりに緊張感もいっきにほぐれ、笑みがこぼれるメンバーたちだが、サニー号の前にはさらにビッグマムの艦隊が立ちふさがっていた。
「ジンベエ!前方に大艦隊!!」
「どうしよう、取り囲まれてる!!」
サニー号は既に砲撃範囲に入っており、周囲の大艦隊から集中砲火が始まり、スムージーの船に乗っていた3男ダイフクもホヤホヤの実の能力でランプの魔人を召喚、攻撃してきた。
必死に防戦するが前方の艦隊はすべて速度が出るパドルシップ。サニー号では逃げ切れそうもない。
「万事休すか!命からがらここまで生き延びてきたというのに!」
攻撃は激しさを増し、浸水も始まるサニー号。
「一気に叩き潰せ!」
四面楚歌、絶体絶命と思われたその時、海中から巨大な影が浮上してくる。海面が盛り上がり、ビッグマム海賊団の艦隊が次々と沈められていった。
「親分を困らせる奴はゆるさんのだぁ!!!!」
海中から出てきたのは巨人、わだつみ。ジンベエが率いていたタイヨウの海賊団の一員だ。
「ま、まさか・・・」
ジンベエが海中に飛び込んでみると、そこにはタイヨウの海賊団のメンバーが集結していた。
「見送りに来たぜ船長!」
「ナワバリを出るまでは俺たちはまだ部下でいいよな!?」
終わり。
その他
【声優】
ルフィ:田中真弓
ナミ:岡村明美
サンジ:平田広明
チョッパー:大谷育江
ブルック:チョー
ビッグマム:小山茉美
ジンベエ:宝亀克寿
キャロット:伊藤かな恵
ベッジ:龍田直樹
ジャッジ:堀秀行
ニワトリ伯爵:麦人
モンドール:伊丸岡篤
ペロスペロー:内田夕夜
ダイフク:咲野俊介
スムージー:勝生真沙子
シフォン:久川綾
ヴィト:岸尾だいすけ
ゴッティ:木村雅史
ペッツ:鈴木真仁
アマンド:水田わさび
ババロア:竹内良太
アラディン:長嶝高士
ワダツミ:宮田幸季
女大臣:佐々木愛
主題歌:Super Powers/V6
制作:フジテレビ/東映アニメーション