スタンドバイミーのあらすじ/ストーリー
舞台はオレゴン州キャッスルロック。
仲良しの少年4人組、ゴーディ、クリス、テディ、バーンはある日、行方不明になっているブラワーという少年がはるか30キロも先の森の中で列車にはねられ死亡しているという話を聞きつける。
ブラワー少年が行方不明なのは街の人たちの関心事。
もしもブラワー少年の死体を発見して通報すれば、一躍有名人になれると踏んだ4人は、ブラワー少年を探しに出かける。
4人は旅の道中で喧嘩したり背伸びしたり、心の葛藤を打ち明けたりと人としての成長を経験していく。
そしてついに線路沿いの草むらで帰らぬ人となったブラワー少年を発見。
しかし、ブラワー少年を運び出そうとしたその時、街の不良グループがやってきて手柄を横取りしようとする。。。
見た感想
「スタンドバイミー」を初めて観たのは、実は今から30年以上前、私が高校生だったころです。高校生にもかかわらず、友人宅で飲み会をして、その際に誰かがレンタルしてきたスタンドバイミーを見ました。
レンタルしてきた友人が「これは名作!」ということだったので興味を持って見始めましたが、つまらなくて途中から見るのをやめてどんちゃん騒ぎに興じていたのを覚えています。
あれから30年以上経ち、「スタンドバイミーは名作」「スタンドバイミーのラストシーンで泣ける」といった話を立て続けに聞いたので、今ならまた違った感想を抱くかも、、、と思ってしっかりと全編見ました。
で、感想。
やっぱり良さが今一つわからない。
この映画は何か訴えかけるようなメッセージ性があるわけではなく、ハラハラドキドキといったシーンがあるわけでもなく、個人的にはあまり感情移入はできませんでした。
ただ、感じたことを言うならば、少年の成長を描いているということでしょうか。
4人の少年たちは子供っぽさが勝っているものの、それぞれが悩みや葛藤を抱えており、家庭や社会の中での自分の立ち位置への不満や不安を吐露しながら、喧嘩したり仲直りしたりして冒険をします。
冒険といっても、期間にして2日程度ですが、その短い冒険で少年たちは大いに笑い大いに泣き、時には命の危険を感じたり、身の毛もよだつような不快な思いをしたりします。
そうした経験が彼らを人間的に成長させ、最終的にははるか年上の不良グループにも立ち向かっていく勇気を得るまでになっています。
このあたりは、映画の中の最後の方のナレーション
「たった2日の旅だったが、町が小さく違って見えた」
という言葉に集約されていますね。
なので、私のように映画に何か特定のゴールを求めてしまう人間にとっては今一つピリッとしないよう感じてしまうんですが、こうした人の内面にスポットを当てた映画が好きな方には名作となるのかもしれません。
というわけで、良さがわからないといいましたが、実際にはそんなに悪い映画でもないのだとは思います。
名作という評価がハードルを上げてしまっている感もしないでもないので、例えば、タイトルが「少年たちのひと夏の冒険」ならば、また違った感想を持てたかなとも思います。
印象に残ったシーンとかセリフ
シーンというわけではありませんが、町の不良グループのリーダー、エースが登場した時は、「どこかで見たことある・・・」と思ってなかなか映画に集中できませんでした。
実はエースを演じていたのはドラマ「24」で主役を務めたキーファーサザーランドだったんですね。
若かりし頃のキーファーサザーランドは24のジャックバウアーよりもクセ者感が漂っていてなかなかの存在感でした。
キャスト
ゴーディ・ラチャンス | ウィル・ウィートン |
ゴーディ(大人) | リチャード・ドレイファス |
クリス・チェンバーズ | リヴァー・フェニックス |
テディ・ドチャンプ | コリー・フェルドマン |
バーン・テシオ | ジェリー・オコンネル |
エース・メリル | キーファー・サザーランド |
ビリー・テシオ | ケイシー・シーマツコ |
デニー・ラチャンス | ジョン・キューザック |
チャーリー・ホーガン | ゲイリー・ライリー |
アイボール・チェンバーズ | ブラッドリー・グレッグ |
ビンス・デジャルダン | ジェイソン・オリヴァー |
ゴーディの父 | マーシャル・ベル |
ゴーディの母 | フランシス・リー・マッケイン |
雑貨屋の主人 | ブルース・カービー |
マイロ・プレスマン | ウィリアム・ブロンダー |
グランディ市長 | スコット・ビーチ |
DJボブ・コーミア | マット・ウィリアムズ |
「スタンドバイミー」アメリカでの評価は?
スタンドバイミーは1986年に公開され、全世界で5200万ドル以上の興行収入を獲得しています。アメリカではアカデミー賞にもノミネートされるなど、高い評価を得ています。
この映画がアメリカで評価されたポイントは以下の通りです。
出演者の演技
子どもたちのリアルな演技は公開当初から高く評価されています。中でもリバーフェニックスが高い評価を受けました。彼はのちにインディジョーンズにも出演しています。
監督の演出力
監督はロブライナーです。代表作には「ミザリー」「ア・フュー・グッドメン」「最高の人生の見つけ方」などがあります。
彼はこの作品で友情と無垢の喪失を見事に描き出し、その後の監督人生が花開きました。
原作の忠実な再現
スタンドバイミーの原作はティーブン・キングの「ザ・ボディ」です。この映画は原作のエッセンスを見事に捉えつつ、映画ならではの魅力を加えた脚本が評価されています。
音楽の効果的な使用
この映画の良さを語るうえで見逃せないのが音楽です。特に、ベン・E・キングの「Stand by Me」をこの映画に紐づけて覚えている人は少なくないでしょう。他にも1950年代の音楽が効果的に使用され、映画の雰囲気を高めました。
テーマの普遍性
日本語で表現するなら郷愁を誘うようなストーリーや演出が随所に見られ、特に中高年以上の人たちから多くの共感を獲得しました。特に、「12歳の頃に持っていた友達のような友達は二度とできない」というセリフは有名です。