『僕は死にません!僕は死にません!あなたが好きだから!僕は死にません!』
テレビで名作ドラマ特集があると割と高確率で登場する101回目のプロポーズ。
主人公の星野達郎を演じる武田鉄矢さんが思わずふるさとの博多なまりを出してしまったというこのセリフは、ドラマの中盤に登場します。
「僕は死にません!」のセリフが登場する背景
99回お見合いに失敗したモテない男、星野達郎が、ヒロイン矢吹薫に断られても断られても気持ちを奮い立たせてアタックし続けた結果、ついに薫の気持ちをつかむことに成功。
2人はめでたく結婚準備に入るわけです。
しかし!
薫の気持ちはいま一つ。
達郎との結婚に邁進!という感じではありません。
なぜか。
それは、かつて結婚式当日に交通事故で最愛の婚約者、真壁を失ったことがトラウマとなっているからでした。
幸せになることに不安を抱く薫
本当にこのまますんなり幸せになれるのか。
もしかしたら昔と同じように幸せへの階段が途中で途切れていて、不幸のどん底に突き落とされるのではないか、それならば幸せの階段は上らない方がいいのかもしれない。
薫はそんな恐怖にも似た不安を抱いています。
思いつめた薫は達郎を呼び出し、素直に気持ちをぶつけます。
「また人を好きになって、とっても好きになって、それでまた失うの怖いの。怖いんです!」
涙ながらに正直な気持ちを打ち明ける薫。
薫の後ろでうつむき加減にそれを聞く達郎。
「この結婚話は振り出しに戻るのか、、、」
見ている人間がそんな気持ちになった次の瞬間、達郎は突然道路に飛び出します。
達郎のすぐ前には走行してきた大きなダンプカー。
大慌てのドライバー、、、までは映っていません。いませんが、いきなり人が飛び出してきたんですからさぞかしびっくりしたことでしょう。
急ブレーキを踏み、間一髪、達郎の鼻の先ほどのところで止まります。
ちなみにこの時の薫さん、いい顔してます。
一緒にいた人が突然こんな行動したら、きっとこんな顔するだろうなっていう顔です。
薫の不安を勇気でかき消した達郎「僕は死にません!」
「バカ野郎!死にたいのか!」
ドライバーの罵声を浴びた達郎は薫の方に向き直り、涙ながらにこのセリフを叫びます。
「僕は死にません!」
「僕は死にません!」
「あなたが好きだから!」
「僕は死にません!」
「僕が幸せにしますから!」
驚きのあまり涙も止まっていた薫は再び大泣きしながら達郎の元に歩み寄り、達郎の気持ちを受け止めます。
「私を、、、幸せにしてください。」
薫のその言葉を聞いた達郎はその場に崩れ落ち、
「怖かった・・・。」
とつぶやいたのでした。
僕は死にませんの理由はちょっと弱いけど・・・
「あなたが好きだから僕は死にません。」
というのは理屈としてはちょっとなぁと思う部分もあります。
リアルタイムで見たときはあまりにも突拍子なくて
「なぜダンプカーの前に飛び出す?運試し?」
などと思ったものです。
しかし、薫の強烈なトラウマを打ち砕くには、理路整然とした理屈を並べることよりも、勇気一発の行動の方が断然効果的だし説得力があります。
不安や恐怖を克服するのは勇気なんだよってことですね。
達郎にここまでされた薫さん、このまま結婚してハッピーエンド!と思いきや、ドラマはまだ中盤。
この後さらに達郎は翻弄されまくり。
ドラマとはいえ気の毒に、、、なんて思ったものです。
このセリフ、ドラマの代表的なセリフとしてめちゃくちゃ有名ですが、ここ以外にも感動ポイントはいっぱいあります。
心に闇ともいえるトラウマを抱えた薫に、言葉や行動で想いを伝え続ける達郎。
まさにGIVE&GIVE&GIVE&・・・の世界です。
楽しくて笑えて、それでいて大いに感動もできる。
そんなドラマです。
101回目のプロポーズはフジテレビオンデマンドで見ることができます(PCもスマホもOK)。