SNSを見ているとこんな投稿が散見されますね。
Netflixに入っている人なら観ればわかるじゃんって話ですが、この作品を見るためにNetflixに入ろうかどうしようか迷っている人にとっては気になるところかもしれませんね。
泣ける?泣けない?
こう言っては身も蓋もないですが、「人による」ということになりますね。
極悪女王は振り幅の大きな作品です。
家庭に難ありの心優しい少女がプロレスと出会う
レスラーを目指し夢をかなえるも芽が出ない
周囲からの扱いが軽くショックなことが相次ぐ
バカにすんな!とヒールに目覚める
フォークや鎖で凶器攻撃を繰り返し憎まれる
再び転機が訪れ引退
こういったストーリーの中で、泣けるポイント、感動するポイントはいくつもあります。
- 香(ダンプ)の可哀そうな家庭環境
- 絶対にレスラーになりたいと宣言する香の思い
- レスラーとして芽が出ず周囲から軽んじられる葛藤
- 世の中にブチ切れてこれでもかと極悪非道に徹する姿
- ラストシーンのすがすがしさ
どこで泣けるかは観る人の価値観や人生経験によると思います。
ちなみに私はラストシーンで女の子が登場した時も「ああ、こうしてまた新しいドラマが始まるんだな」と思って泣けてきました。ま、あの子がレスラーになるかどうかなんてわからないんですが。
SNSではあの女の子がアジャコングになるんじゃないかっていう考察をされている方もいますね。もしそうなら感動ものですが、年齢的に計算が合わないのでアジャコングではないようです。
泣けるシーンのご紹介
個人的にグッと来たりウルっときたりしたシーンをご紹介します。
1話
1話はないです。香がプロレスラーになりたいと母親の里子に懇願するシーンが多少感動的ですが、ゆりやんの関西なまりが出てしまっているので気が散ってしまいました(笑
2話
ラストのライオネル飛鳥の改名デビュー戦が少し熱くなるものがありました。自分たちのプロレスをするんだと言って死力を尽くして激しい戦いを繰り広げる様はなかなかの感動ものです。ジャッキー佐藤が引退して全女に暗雲が立ち込める中、スター誕生を予感させる描写が良かったです。
3話
3話は香がダンプ松本になって登場するシーンがあります。泣けるシーンではありませんが、優しいために周囲から軽く扱われ、レスラーとしても全く芽が出なかった香がふざけるなと豹変、全女のレスラーたちをなぎ倒す様はどこか復讐劇を観てるような興奮があります。
4話
4話もありそうでなかったですね。その分、5話では涙腺崩壊シーンがたくさん出てきました。
5話
極悪女王が泣けるというのはこの5話のことを言ってるんだと思うくらい、感動シーンがたくさんあります。
千種との髪切りデスマッチ
凶器攻撃の手を緩めないダンプに徹底的に痛めつけられる千種が痛々しいですが、その痛々しさはダンプに対しても感じます。仰向けに倒れた千種を見下ろしながら、千種と仲が良かったころを思い出し涙目になっているシーンや、その思い出を振り払うかのように踵を返してヒールとしての振る舞いを続けるシーン。ダンプ松本さん本人も言ってますが、徹底的にヒールとして振舞うのは本当に辛かったろうなと思います。
千種と母親が抱き合うシーン
娘を置いて夜逃げしてしまった負い目を抱えつつも、千種のことが心配でならない両親。ダンプとの決戦で血だらけになった上に髪を切られた娘を見るのはとんでもない辛さだろうと思います。母親が「ごめんね」と言いながら千種を抱きしめるシーンはその心情が良く表れていると思います。
ダンプと千種が道場で語り合うシーン
ダンプと千種の中で転機の訪れを感じさせるシーンです。ベビーフェイスとヒールという立場で戦いに明け暮れている2人ですが、ビューティペアにあこがれてレスラーになり、ただ強くなりたいと思って努力してきたのは同じです。なのになんでこんなしがらみの中にいるのか?かつて香と千種が2段ベッドに書いたサインはダンプとなった香が黒く塗りつぶしていましたが、その黒塗りをこすり落としてサインが見えるようにしたシーンが二人の心のもやもやが晴れたことを示唆しているようでした。
ダンプの引退試合
クラッシュの2人がダンプをリングに招き入れるシーン、延長戦で「お前とは敵だけじゃ終われないんだ」と言ってダンプが千種をタッグを組むシーン、「ダンプ松本はもう終わりだ。松本香で戦う」というシーン、「クラッシュも極悪もない」純粋なプロレスを繰り広げるシーン、そしてチケットがない少女を高司が会場に入れてやり、少女が嬉しそうに試合に見入るシーン。ダンプの引退試合は涙腺崩壊箇所が目白押しです。
関連本
全女時代のダンプ松本さんの心の葛藤や、友情、裏話などが書かれた一冊です。父親への思いや話題のお母さんの日記なども掲載されています。
ダンプ松本『ザ・ヒール』: 極悪と呼ばれて 平塚 雅人(著) 単行本1540円 |