『君への誓い』の感想・あらすじ・名言など～※ネタバレあり

物語はシカゴの映画館、MUSICBOXシアターから二人のカップルが出てくるシーンから始まります。

2人の名前はペイジコリンズとレオコリンズ。夫婦です。

2人が出てくると映画館の前は雪が降り積もって真っ白の銀世界。

寒さで手がかじかんだというペイジの両手をレオは優しく包み持って息を吹きかけます。

仲の良い二人を演出する何気ないシーンですが、似たようなやりとりが映画中盤でも出てくる、印象的なシーンです。

しかし、冒頭のこのシーンと映画中盤のシーン、状況が全く異なります。

なぜなら、この後すぐに、二人はトラックに追突されてペイジの記憶がなくなってしまうからです。

2人の出会いは4年前。

窓口で並んでいた二人はすれ違いざまにお互い視線を合わせて微笑みます。その後すぐにレオが声をかけて飲みに出かけることに。

2人が行った店はカフェ・ニーモニック（Cafe mnemonic）。

レオ曰く「2週間で恋に落ちた」2人は、やがて友人たち立ち合いの元、結婚します。

式では、お互い、カフェ・ニーモニックのリーフレットに書いた誓いの言葉を読み上げます。

順風満帆な二人を襲った突然の事故。

頭蓋内出血でICUで治療を受けていたペイジはその後なんとか意識を取り戻しますが、目の前にいるレオのことを「私の担当医」と言ってレオを驚愕させてしまいます。

「君の夫だ」とレオが言うと戸惑いの表情を見せるペイジ。

レオが手を握ろうとしてもとっさに引っ込めてしまいます。完全に他人扱いです。

数日後、ペイジは自分がどういう人間だったのかをレオに確かめます。

「私のことを聞きたいの。私たちの関係についても。」

レオは事故前のペイジのことについて語ります。

• 2人は結婚していたこと
• ペイジは芸術家でトリビューンタワーのロビー用作品を制作していたこと
• 法律の単位もとれなかったこと

やはりペイジは全く覚えていません。

事故から数週間経ったある日、ペイジの両親が事故のことを聞きつけ病院を訪れ、ペイジをVIP用の特別室へと移します。

VIP室へと出向いたレオはペイジの両親に対してなぜか他人行儀。

「初めまして。ペイジの夫のレオです。」

眉をひそめるペイジ。

「両親に会ってないの？なぜ会ってないの？」

ペイジの両親もレオに対し不満をあらわにします。

「なぜすぐに連絡しなかった？」
「すぐに電話すべきよ。」

レオは謝るのみでした。

担当医のフィッシャーマン医師は早く日常の生活に戻って神経心理科を受診してはどうかと勧めますが、退院後の生活についても両親とレオの意見は対立。

記憶のある家族と一緒に暮らすべきだという両親、直前の暮らしに戻るべきだというレオ。結論はでません。

夜。

「夫なのに家族と会ってないの？」（ペイジ）

「君は何年も家族と話してない。」（レオ）

理由はペイジの進路について親子関係がこじれたためでした。

「シカゴで美術大学に行きたかった君をオヤジさんはロースクールに・・・それでこじれた。」（レオ）

ペイジには別の記憶はあるようでした。

「私はロースクールの学生でジェレミーと婚約してたわ。。。頭が混乱してる」（ペイジ）

レオはペイジに事故前の生活に戻ろうと説得しますが、ペイジは積極的にはなれません。

「でもあなたを知らないわ」

「あなたの車に乗ってあなたの部屋に？」
「愛してた証拠もない」

2人が幸せな結婚生活を送っていた証拠を見せなければならない、そう考えたレオは、ペイジの退院直前にペイジがレオに残したボイスメッセージを聞かせます。

「レオ、ごめんねまだアトリエにいるの。寂しくて作品があなたに似てきた。後で何をする？レオタイムにしたいわ。わかるでしょ？電話をちょうだい。愛してる。」

幸せそうな自分の声を聴いてペイジの表情が変わります。

「いいか、君はロースクールをやめ婚約を解消した。これは僕に会う前に君がしたことだ。その時の決断を尊重するべきじゃないのか。」
「家に帰って二人で乗り越えよう。」

ペイジはレオと暮らしてみることにします。

家に帰ると、そこには友人たちが大勢集まっていました。
みんなペイジの帰りを喜んでくれますがペイジには全く記憶がありません。

「私にとって本当に大変なのは知らない人と知らない家に住むこと。すごい重圧なのにそれに加えて大勢の人が私をつかんだり抱きついたり、私が覚えてない話を泣いてしゃべってる。最悪よ。」

どうやら本当にレオを暮らしていたことは間違いなさそうだと悟るペイジですが、記憶も感情も全然ついていけません。

再び一緒に住み始めた二人。

ペイジの記憶は戻るのか戻らないのか？

そんな感じの展開で物語は進んでいきます。

この後のセリフ抜粋

「君は菜食主義者だ」
朝、ベーコンを口にするペイジにレオが言った言葉。家を出た後にベジタリアンになったことも忘れている。

「明日すべてを思い出すかもしれないけど、今覚えてるのは家族だけなの。」
ペイジの母親から夕食に招待されたものの、あまり気乗りしない顔をするレオにペイジが言った言葉。

「コールドウェル家を左折して右折。右側の6軒目よ。」
「父はソーントンさんと呼ぶと喜ぶわ。」

ペイジの実家へ食事に向かう途中のセリフ。レオとのことは一切覚えてないのに実家に住んでいたころの記憶は鮮明に覚えている。

「両親ともなくしました。家族はペイジだけです。」
「録音スタジオ経営を。ペイジの勧めで技術を活かしました」

夕食会で身の上を語るレオのセリフ。

「つきあうのをやめたの。何年も親しくしてないわ。」
ペイジとレオ、妹のグウェンとその婚約者ライアンが飲みに出かけた際、ペイジがかつての親友ダイアンを見かけた際にグウェンが言った言葉。重要なセリフ。

「彼女の中では現在の婚約者だ」
ペイジのかつての婚約者ジェレミーのことについてレオが語った時のセリフ。

「君は変わった。話し方が変わって着るものも変わった。進路のことで悩み、僕との関係で悩んだ。」
なぜ別れることになったのかを聞くペイジにジェレミーが言った言葉。

「5年も絶縁だなんて自分でも信じられない。納得できないの。」
ペイジがジェレミーに言った言葉。ジェレミーのことを好きだったころの記憶しかないのでなぜ振ってしまったのか理解できない。

「マカロニ・グリルにいてラビオリがあるか店員に聞いている。返事は覚えてないわ。」
「それが病院で目を覚ます直前の記憶なの。」
過去の写真を並べてどこまで覚えているかを確かめている時のペイジのセリフ

「すっかり元の娘に戻ったわ」
フィッシャーマン医師の診察の際にペイジの母が言った言葉。事情がわかると意味深な言葉。

「お客はあなた目的で来てるの。あなたの居場所はここよ。」
ペイジのことでスタジオ経営にあまり関われなくなったレオにスタッフのリリーが言った言葉。

「もう一度妻を射止める」
実家に戻ったペイジを追いかけようとするレオがリリーに言った言葉。

「君との恋愛は生涯で最高の時間だった。またあの時間を味わいたい。」
「だからデートしてくれ。」
「今日が初対面だ。」
レオがペイジをデートに誘う時に言った言葉。

「ただで模様替えしてもらってるみたい」
父がロースクールへの復学を手配したことを知った時のペイジの言葉。かつて自分から辞めたロースクールへの復学を喜んでいる。

「離婚しろ」
ペイジの父ビルがレオに言った言葉。

「偽善者め。」
「家族思いならどうして今まで娘と和解しなかった？」
「臆病者」
離婚しろと迫る父ビルにキレたレオが言った言葉。

「信じられないほど自分を追い込んでるよ」（レオ）
「もっと現実的になろう。君の記憶は戻らない。僕は依然、他人のままだ。」（レオ）

「あなたを落胆させることにつかれた」（ペイジ）

「愛する人と別れるのがこんなに辛いなんて」（レオ）

レオが、結婚パーティでジェレミーを殴った直後のペイジとレオの会話。破局の時。

「一緒にいる運命なら乗り換えられたはずだ」
「2週間で恋に落ちたのにもう愛されてない。」
スタジオに戻ってきたレオがリリーに言った言葉。

「あの時は私もどうかしてた。終わらせたのはお父様よ。お母さまが苦しんで、、、それを言いたかった。」
ペイジがかつての親友ダイアンとスーパーで再会した時にダイアンが言った言葉。これで自分の家出の真相を悟る。

「私の友達と不倫してたのよ。よく一緒にいられるわね。」
真相を悟ったペイジが母親に詰め寄るシーン。

「私が一番大切なのは家族だって気づいた。」
「家族を捨てるなんて私にはできなかった。」
詰め寄るペイジに母リタが言った言葉。

「家族に囲まれてたら本当の自分は見つからない」
ペイジが母リタに言った言葉。

「何回も喉元まででかかったけど、二度も家族を捨てさせるなんて僕にはできない。」
父ビルの不倫を知っていながらなぜ教えなかったと聞くペイジにレオが言った言葉。

「今の自分は本当の姿を探してるの。」
「あなたなしで自分を見つける。一人で。」
よりを戻そうと言ってきたジェレミーにペイジが言った言葉。かつて家出をしたときと同じ思考になっている。

「たくさんしてくれたわ。」
「ありのままの私を受け入れて私に無理強いしなかった。」

「君の幸せを望んでいる。それだけだ。」

ラストシーン。カフェ・ニーモニック前で偶然再会したときのペイジとレオの言葉。

「ここが閉まってる時によく行ったキューバレストランは？」
「キューバレストランに行きたい？私と」（ペイジ）
「知らない店に行かないか？初めての店。」（レオ）
同じくラストシーンの2人の会話。新たな思い出を作っていこうというように感じられる。