こんにちはkuraです。
今回は「日本沈没ー希望のひとー」の2話のまとめです。
みんなが見ている前で沈んだ日之島。
さすがにこれは世良教授も田所博士のことを認めざるを得ないでしょうって思いますが、物事はいろんな見方ができるようで・・・。
日本沈没ー希望のひとー2話のネタばれあらすじと感想
田所と世良の異なる見解
田所博士（香川照之）の予測通り、日之島が沈んだ。それは関東沈没の前兆が起きたということになる。環境省の天海啓示（小栗旬）は日本未来推進会議で、対策を早急に行うように訴えるが、地球物理学の最高権威・世良教授（國村隼）は日之島が沈んだのはただの地滑りだと真っ向から否定し、東山総理（仲村トオル）と共に会見を開き、説明を行う。
テレビ中継で多くの国民が見守る中、きれいさっぱり沈んでしまった日之島。
しかし、同じ現象を目の当たりにしても、田所博士と世良教授は正反対の見解を示します。
予知が的中した田所博士は
と宣言。
しかし、世良教授は
「あの島が沈んだのは地震からくる地すべり。」
「関東沈没につなげるのは暴論だ。」
とやはり持論を曲げません。
その場にいた日本未来推進会議のメンバーはもちろん世良教授に同調します。
世良教授に楯突いた天海の立場は悪いままです。
会議後、天海の盟友、常盤は世良教授に異を唱えた天海に苦言を呈します。
「政界進出には致命傷になったかもしれないよ。」
しかし天海には別の視点がありました。
「関東沈没のことをはっきりさせたいんだ。」
天海は常のこの視点ですね。
自分の保身とかではなく、国民全体の幸せです。
その後、東山総理と世良教授は会見を開き、
- 関東沈没説は根拠のないデマ
- 過去にも長崎の島が沈んだことがあるが今回はさらに小さい島で陸地への影響はない
- コムスの影響もあり得ない
と強調します。
天海、謹慎処分になる
週刊誌に天海が企業から不正にお金をもらっていたという記事が掲載される。納得がいかない天海だったが、疑惑を否定する天海の言い分は聞き入れられず、環境省では謹慎処分となり、未来推進会議からも外されそうになってしまう。
やってもないのに週刊誌に
悪いのはこいつだ！
みたいな書かれ方をした天海。
理不尽な話ですが、記者の椎名実梨によると、強引なやり方も厭わない天海をつぶすために書かれた記事じゃないかとのこと。
激オコモードの天海は、内部情報のリークと引き換えに、記事の出どころを椎名に探ってもらうことにします。
でも椎名実梨は週刊誌記者。
天海の味方をするフリをしつつも、ちゃっかり天海との会話もボイスレコーダーに隠し録り。抜け目はありません。
週刊誌の記事はすぐに環境省の知るところとなり、聞き取り調査が行われます。
天海はもちろん、上司の藤岡も天海をかばって潔白を主張しますが、調査員の判断は結論が出るまで謹慎というものでした。
さらに週刊誌の記事は東山総理の耳にも入ります。
天海、四面楚歌です。
海保のデータ入手に奔走するも・・・
絶体絶命のピンチの中、天海は田所から「解決の糸口になるかもしれない」と、海上保安庁の海底調査のデータを入手するように頼まれる。天海は経産省の常盤紘一（松山ケンイチ）にデータの入手をお願いするが…。
田所博士は海底調査したときのデータを欲しがります。
先の会議でも世良教授が調査時のデータを提示し、スロースリップはないと断言していますが、
と言って譲りません。
本当に田所を信じてよいのか測りかねている天海。
東大教授時代の横領の件や詐欺まがいの事業の広告塔となっている件について田所に質しますが、田所から説得力ある返事は返ってきません。
それどころか、田所の過去の疑惑を会議の席上で追及してきたことを挙げ、
と言い放ちます。
データの入手を頼んでいる相手を信用ならないと平然と言ってのける田所。
天海はあきれ顔で
というと、田所は立ち上がって天海を怒鳴りつけます。
「君に頼まなきゃならないくらい切迫してるんだよ！」
「君だって真実を見極めたいんだろ？」
田所博士の切羽詰まった真剣なまなざしは、世良教授の何を考えてるかわからない眼差しとはずいぶんと違います。
天海は海保のデータ入手に動くことを決意します。
しかし、天海が謹慎になったことはすでに海保の海底調査課にも周知済みで、天海はデータをもらうどころか、けんもほろろに追い返されてしまいます。
自力入手が困難な天海は親友の常盤を頼ります。
しかし、こちらもうまくいきません。
常盤は、環境省がすでに日本未来推進会議から天海を外す方向で動いている事実を伝え、自分の状況をよく考えろと突っぱねます。
天海の起死回生の策
天海は一か八かの奇策に出ます。
東山総理が提唱している首都機能分散に関しての提案書を作成し、東山総理に直談判しようとしたのです。
「見苦しいぞ」
東山総理は天海をそうたしなめて受け取りませんでしたが、お付きの人に何とか受け取ってもらうことに成功します。
ほっとする天海。
そして、その様子を陰から見つめる人物がいました。椎名実梨です。
別居中の妻から「離婚しましょ」
夜。
天海は別居中の妻、香織に電話します。
「どこか旅行にでも」と誘いますが、香織からはそっけなく断られます。
家族の予定があっても仕事優先でドタキャンばかりしてきた天海のことを信用しなくなっていたのです。
しかし、電話口の様子から仕事で何かあったと悟った香織は天海を励まします。
「ピンチの時こそ頑張るあなたは好きだった。」
「大丈夫よ、あなたは結局最後には何とかしちゃう人だから。」
香織の優しい言葉に天海は別居の解消をほのめかします。
このまま良い雰囲気になるのかと思いきや、香織からは最悪の答えが返ってきます。
泣きっ面に蜂状態の天海ですが、少し考えさせてくれと冷静に答えて電話を切ります。
メンタル強し。
天海、日本未来推進会議へ復活する
翌日、日本未来推進会議。
会議のメンバーが口々に天海の離脱を噂していると、そこへなんと天海自身がやってきます。
一同が唖然。
どの面下げてこれるのか。
これ以上迷惑をかけないでくれ。
いろいろと批判される天海。
しかし、会議にやってきた官房長官の長沼は、天海が総理に提出した首都移転についての提案を議題に取り上げ、天海に発言させるのでした。
そして会議終了後。
奇跡の復活劇に親友の常盤も驚きます。
ちなみに提案書の中身は、首都機能の一部を移転して、札幌を第2首都にする、その流れを作るというもの。
首都機能移転は東山総理の持論でもあり、それを実現させる内容だっため、天海へ再びチャンスが与えられたのでした。
天海の故郷に取材に出向く椎名実梨
一方、記者の椎名実梨（杏）は、天海の地元、愛媛に行き、天海の母・佳恵（風吹ジュン）に接触を図っていた。そこで椎名は重要な情報を入手する。
訪ねてきた椎名に天海の母、佳恵が語ったのは天海家を襲った悲劇です。
悲劇
23年前。
天海が高校の時、エルニーニョ現象で海水の温度が上がり、急に魚が取れなくなった。
町長は霞が関の役人の大丈夫だという言葉を信じて漁師たちにも魚はすぐに戻ってくると伝えていた。
しかし魚は戻らず、町も補償をしない決定をしたため、漁師たちの生活が立ち行かなくなる。
なんとか魚をとるために父の衛は遠くまで漁に行き、そこで台風に遭遇、帰らぬ人となった。
天海は自分が役人となって漁師たちを守るんだという動機で環境省に入省した、そんな話を聞いたのでした。
衛の仏壇に線香をあげる椎名を見て、母の佳恵は
と少し勘違いもしたりします。
ちなみにこの時、椎名実梨は強引にでも正しいと思ったことを推し進める天海啓志の原点を感じ取ります。
生島会長への直談判
内外に追い込まれていく天海と田所。国民を守るために逆転の一手をうつことはできるのか！？
日之島の沈没をきっかけに、田所のデータ上ではスロースリップが頻発するようになっていました。
「事態は刻一刻と悪化している。」
「もたもたしている間に関東が海に引きずり込まれるぞ！」
そんな折、常盤が海保の担当課長から正式データを入手し天海に渡します。
しかし、そのデータは偽装が疑われる世良のデータと同じものでした。
本当のデータを手に入れるには長官クラスのポジションにコンタクトをとるしかない。
そう考えた天海は、不正を働いていた上司の藤岡に交換条件を出し、生島自動車トップの生島とコンタクトを取ることに成功します。
目的は海底調査時の"大本のデータ"を入手すること。
という天海に、
「関東沈没説をまた再燃させるつもりなのか？！」
「世良教授よりも田所博士を信用するのか？」
と不信感をあらわにする生島。
しかし、
という天海の言葉を聞いて考えこみます。
世良を追い詰める天海
日本未来推進会議当日。
第2首都の選定が議題の会議で、天海はデータの改ざん疑惑について指摘します。
天海の手元には海洋調査当日の大本のデータ。
「メインコンピュータを確認したところ、潜水艇調査の直後にデータの書き換えが行われていました。」
「アクセス履歴によると、改ざんしたのは、あなたですよね、安藤靖さん。」
安藤とは国交省の官僚。
海底調査にも同行しましたが、彼が倒れたために調査は途中で中断するはめになっています。
天海の指摘に反論するでもなく、こわばった表情でうつむく安藤。
クロ確定。
天海はさらに海保に保管されていた映像を映し出します。
そこには田所が言っていたスロースリップの痕跡がはっきりと映し出されていました。
改ざんの証拠を突き付けられた安藤。
涙ながらに世良の指示だったと白状します。
あってはならない改ざんに、全員の刺さるような視線が世良に向けます。
しかし世良はうろたえることなく持論を展開します。
「私は総理から日本のために力を尽くせと頼まれ、それを忠実に全うしただけです。」
「データを改ざんしたのも、国民を不安に陥れないためであり、日本の信用のためです。」
「いいですか、沈む可能性があると言っても、それはただの可能性でしかない。」
「わずか1%でも関東沈没の可能性を認めたら、私が認めたということが独り歩きしてしまう。」
「それが憶測を生み、人々は1%の可能性を100%の不安にまで膨らませてしまうんです。」
日本全体のことを考えれば自分の判断は正しいと語る世良教授。
それに対し、天海も反論します。
「以前、あなたは偽りのデータを持ち出した者は学者を名乗る資格もないとおっしゃいましたよね。」
「そのあなたがデータ偽装を指示したんです。学者の資格を自ら放棄したも同然なんじゃないですか？」
「あなたほどの人がどうして正々堂々データと向き合わなかったんですか！」
痛いところを突かれた世良教授。
と、天海を会議室の外に連れ出して二人で話し始めます。
「本当のところを教えてください。世良さんは関東沈没の信ぴょう性はどのくらいあるとお考えですか。」
「私が見てきたデータで判断するならば、確率は1割程度だ。」
「いいか、たったの1割だ。沈まない確率が9割もある。」
「それをわざわざこんな大事にして。この先どう言うことになるのかわかってるのか」
「君たちは起こるはずのない関東沈没におびえ、やる必要のない危機対策に奔走した挙句に首都経済を停滞させるんだ。」
「日本未来推進会議が日本の未来をつぶすことになるんだよ！」
「本当にそれでいいのか！？」
無言で世良の顔を見つめる天海に
「もういい。勝手にしろ！」
と捨て台詞を残して世良は帰っていったのでした。
数日後。
東山総理に呼ばれた田所博士は、東山総理、里城副総理、長沼官房長官の前で自分の予想を述べます。
「1年以内に関東沈没は始まる」
第2話の感想
今回も天海や田所と世良教授の意見は激しく対立しています。
SNSを見ると世良教授は何言ってるんだって意見をたくさん見かけましたが、実際に自分が彼らの立場にたつとどういう見立てをするでしょうか？
発生しない確率の方が圧倒的に高いのに、国民を不安に陥れ、経済に打撃を与えてよいものかどうか。
これってコロナ対策とかワクチン接種とか、こういったものに置き換えて考えることもできるんじゃないでしょうかね。
かかったところでほとんどの人が軽症で元の健康体に戻るけど、一定数の人は重症化したり後遺症が残ったり命を落としたり。
そういうコロナに対して、社会全体の経済を停滞させるような対策はどこまで許容すべきなのか。
これはそれぞれの立ち位置によって正解が変わると思います。
なのでリーダー層は判断に悩むところじゃないでしょうか。
あと天海と椎名実梨。
二人が正義とか真実とかを追い求めるようになった原点って似たようなエピソードがありましたね。
どちらも真実を覆い隠そうとする人たちのせいで父親が割を食っている。
なので二人とも真実にこだわるわけですが、これも絶対的な正解はなくて、個人レベルで見るのか、全体で見るのかで考え方のバランスのとり方が違ってきます。
ん～、奥が深い。。。と思いました。