11話(最終回) 「夫婦を超えてゆけ」のネタバレあらすじ
プロポーズを断ってしまったみくりは自分を責めますが、さりとて、心の中に芽生えたモヤモヤを無視することもできずにいました。
商店街の青空市のサポートも四苦八苦。
意思疎通がうまくできない店主もいたりして、モヤモヤを募らせます。
「はぁ、モヤモヤばっかりだ。青空市も結婚も。」(みくり)
一方の平匡も自分を責めてしまいます。
「好きの搾取と言われてドキッとした。」(平匡)
「いつから僕はこんなに思い上がってしまったのか。」(平匡)
モヤモヤを解決すべく、みくりは平匡に心の内を打ち明けます。
専業主婦になるということは夫の収入で生活費が保証されるということだけど、別の言い方をすれば夫から最低賃金を受け取って家事をするということでもある。
これを一般企業で考えると、一般企業には人が大勢いて異動もあって、昇給や賞与など評価システムもある。
しかし、専業主婦の場合は夫しかいない。評価するのは夫のみ。
もし、夫が評価しなければ、妻は誰からも評価されない。
ということは、専業主婦の労働の対価は、夫からもらう生活費(=最低賃金)と、雇用主たる夫の評価(=愛情)ということになる。
でも、愛情は数値化できず、きわめて不安定。雇用主のきまぐれでいつでもゼロになりうる。
そうなった場合、最悪、最低賃金労働が続き、労働時間の上限もなく、専業主婦という環境はブラックになりかねない。
従業員としてはそのような環境でやっていけるのか不安がある。
みくりの話を聞いた平匡は、別の視点を投げかけます。
「そもそも従業員なのでしょうか?」(平匡)
「夫が雇用主で妻が従業員、そこからして間違っているのではないでしょうか?」(平匡)
「主婦も家庭を支える立派な職業になると考えれば、夫も妻も共同経営責任者。」(平匡)
「この視点で僕たちの関係を再構築しませんか?雇用関係ではない新たなシステムの再構築です。」(平匡)
「愛情があればシステムは必要ないとも思いましたが、そんな簡単なことではなかったみたいです。」(平匡)
平匡の提案を即了承するみくり。
二人は家庭をひとつの会社としてとらえた共同経営責任者としての夫婦関係をスタートさせ、定期的に意見を率直に言いあう場を設けることにします。
最初の話し合いでは、青空市の仕事に時間が取られる上に、少ない稼ぎを補うためにタウン誌のライターになって給料を稼ぐというみくりのために、平匡が家事の分担を引き受けるという取り決めをします。
2回目の話し合いでは、みくりは分担が少ない平匡が家事を忘れていたり遅かったりしたら責めてしまう自分がいると正直に告げます。
みくりの指摘に対し、平匡は素直に謝り、平匡もまた、掃除質の低下が気になっていると率直な感想を述べます。
しかし。
平匡の率直な意見に対し、みくりは
「私、そんなに几帳面じゃない。四角い部屋を丸く掃くタイプ。仕事だったから念入りにしていたが、本当は生活するのに困らない程度にキレイなら生きていけると思っている。」
と反論。
みくりの反論を受けた平匡は、みくりを責めることなく、自分の家事の担当を増やします。
そんなおり、みくりからご飯を炊くことを頼まれた平匡は、ついうっかり、ご飯を炊き忘れてしまいます。
あれこれごまかそうとしますが結局ばれ、みくりはキレ気味にレンチンご飯を買いに行きます。
さすがに会話がなくなる二人。
みくりは自分を責めどんどん自分の殻に閉じこもっていきます。
「今日の私は最低だった。余裕がないと途端に本性が顔を出す。生意気で偉そうで小賢しいみくりが。」
「私は自分が嫌いだ。自尊感情が低いのは私の方だ。」
「平匡さんが愛したのは、家事を完ぺきにこなす、いつも笑顔で優しい理想の妻で、お米一つでひどい態度をとる女じゃない。」
「選ばれたくて、認めてほしくて、なのに、なりたい自分からどんどん遠ざかる。」
そんな中、第3回目の話し合いが行われます。
平匡が、
「分担って結構やっかいで、できてなければ責めてしまうし、できていても当然と感じて感謝の気持ちが持てない。」
と正直な気持ちを伝えると、またしてもみくりはキレ気味に反論を始めます。
「食事、私の担当なのに満足に作れてなくてごめんなさい。」
責めてるわけではないと焦る平匡ですが、みくりの暴走は止まりません。
いっそのこと、役割分担をやめて、シェアハウスみたいに自分のことは自分でしてはどうか。
それで家事がおろそかになるなら私が家事を引き受けるが、それはボランティアなので自分の気が向いたときにしかしない。
ご飯作りたくないと思ったらご飯は作らないし、掃除したくないなら掃除はしない。なぜならこれはボランティアだから。
どんどん暴走し、自分を追い込んでいくみくり。
ついには「やめるなら今です」と平匡に別れを考えるように促します。
「主婦の対価がどうとか小賢しいことを言わないで平匡さんのプロポーズを喜んでくれる女性はたくさんいます。それが普通です。」(みくり)
「面倒を背負う必要はありません。」(みくり)
みくりが言いたいことを言って出ていったあと、一人リビングに残された平匡。
みくりの心のシャッターが閉じられたことを感じた平匡ですが、それはかつてみくりに対して自分が閉じていたシャッターと同じだとすぐに気づきます。
であれば、自分はそのシャッターの開け方を知っている。
なぜなら自分がシャッターを閉じるたびにそのシャッターを開けてくれたのはみくりだから。
「何度も何度もあきれるほど、見捨てずにノックしてくれたのは、他の誰でもない、みくりさんだ。」(平匡)
平匡はみくりのところに行き、思いを伝えます。
面倒を極限まで避けたら限りなく死に近づく。
生きて行くのは面倒くさいこと。
一人でも二人でも面倒はある。
どっちも面倒なら二人でいるのも手じゃないのか。
だましだましでも何とかやっていけないか。やってやれないことはないんじゃないのか。
平匡の言葉に聞き入るみくり。
平匡はさらに続けます。
「みくりさんは普通じゃないというけど、僕からしたら今更です。そんなの、とっくに知ってました。大したことじゃありません。」(平匡)
「世間の常識からすれば、僕たちは最初から普通じゃなかった。。。」(平匡)
「今更ですよ。」(平匡)
平匡の言葉はグサグサとみくりの心に刺さるのでした。
「上手くいかないとき、待っていてくれる人、信じてくれる人、見失っちゃいけない。
立て直そう、一つ一つ。立て直そう、ゆっくりでも。」(みくり)
そして青空市の日。
みくりと平匡の他に、百合、百合の部下の梅原と堀内、沼田に日野なども顔を出します。
風見と付き合うことを拒否した百合は、年の差を理由に怖気づいてしまっていたと反省。
すると、それを聞いた沼田もゲイアプリで知り合った気になる人がいるのに怖気づいて気持ちを伝えれてないと反省。
「何を守ってんだかねぇ・・・。」(沼田)
二人はもう一度、勇気を出してお互いの相手に連絡を取ろうということになります。
そして、百合と風見はお互いに好きだと伝え合い、
沼田が呼び出したまだ見ぬ相手はなんと、百合の部下の梅原でした。
青空市もなんとかうまくいき、みくりはすっきりとした表情で
「どこに行っても嫌われる私の小賢しさが青空市の仕事ではむしろ喜んでもらえた。小賢しいからできる仕事もあるのかもしれません。」(みくり)
と平匡に言いますが、平匡は首をかしげて怪訝な表情をします。
「小賢しいってなんですか?言葉の意味はわかります。小賢しいって相手を下に見て言う言葉でしょ?僕はみくりさんを下に見たことはないし、小賢しいなんて思ったこと、一度もありません。」
自分が一番の欠点だと思っていたことを欠点とも思わず受け入れてくれている平匡。
みくりは嬉しさのあまりみんなのいる前で平匡に抱きつくのでした。。。
「ありがとう。大好き。」(みくり)
最終回の名言・迷言・名シーン
百合
「今あなたが価値がないと切り捨てたものは、この先あなたが向かっていく未来でもあるのよ。」
「自分がバカにしていたものに自分がなる。それって辛いんじゃないかな。」
「自分に呪いをかけないで」
平匡
「主婦も家庭を支える立派な職業になると考えれば、夫も妻も共同経営責任者。」
平匡
「何度も何度もあきれるほど、見捨てずにノックしてくれたのは、他の誰でもない、みくりさんだ。」
平匡
「みくりさんは普通じゃないというけど、僕からしたら今更です。そんなの、とっくに知ってました。大したことじゃありません。」
みくり
「上手くいかないとき、待っていてくれる人、信じてくれる人、見失っちゃいけない。
立て直そう、一つ一つ。立て直そう、ゆっくりでも。」
平匡
「小賢しいって相手を下に見て言う言葉でしょ?僕はみくりさんを下に見たことはないし、小賢しいなんて思ったこと、一度もありません。」
11話(最終回)ロケ地
百合と風見が飲んだバー
ソウルカクテル青葉台店(神奈川県横浜市青葉区青葉台2-5-13)
青空市が行われた神社
篠原八幡神社
(神奈川県横浜市港北区篠原町2735)
ラストシーンのみくりと平匡の結婚式の場所
横浜港大桟橋国際客船ターミナル
(神奈川県横浜市中区海岸通1-4)
最終回を見た感想
いやぁ、最終回のみくりさん、大暴走でした。
いや、女性の多くはみくりさんに共感するんでしょうか。
私なら無理ですね。ボランティアのくだりを言われた時点でいかりや長介が頭の中をよぎりました。
「ダメだこりゃ。」
でもそれじゃダメなんですよね。
大体のトラブルはこりゃだめだって思ったその先に解決方法が転がってる。
平匡さんはみくりさんとの経験の中でそのことを知ってたので上手に立ち回ることができました。
それにしても今回は平匡がかっこよかったですね。
シャッターを閉じたみくりにもおどおどすることなく優しく包み込むような話をするシーンは思わずジーンとしちゃいました。
「そんなこと、とっくに知ってました。」
なんて包容力のあるセリフでしょうか。
自分ですら嫌になる欠点を認めて受け入れてくれている、そんな安心感が芽生える言葉です。
そして、それは青空市の最後のシーンでもありました。
「僕はみくりさんを下に見たことはないし、小賢しいなんて思ったこと、一度もありません。」
これこそ、みくりにとってはすべてが氷解して春の暖かさを感じる言葉だったに違いありません。これでいいんだと呪縛から解き放たれた瞬間です。
平匡さん、かっこよすぎです。前半の情けなさ帳消し。
あと、ハグ。
ハグの日を決めた当初と、最終回でのハグ、なんだか密着度が違うんですよね。
気のせいかもしれませんが。。。
このあたりも演出だったんでしょうか?それとも私の勘違い?
他では百合さんと風見君、沼田さんと梅原君がハッピーエンドに終わったのもお約束ではあるけど良かったですね。
沼田さんと梅原君は途中で展開が読めましたが、まぁそれでも嬉しそうにしてるシーンはほっこりしました。
というわけで逃げ恥、回を追うごとに視聴率が上がっていったのもうなづける展開で、とても楽しめました。
もし見てないならおすすめですよ。
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